孤旅 #115 スペイン

スペイン マドリード プラド美術館 一人旅
プラド美術館 / マドリード

2016 9月28日 (水) Madrid

失意のプラド美術館

今日は 昨日に続いて最高の日!!

・・・とはならなかった。


9時過ぎに外出して 駅に向かった。

明日のコルドバ行きの列車のチケットを買うためだったが、

あまりにチケット代が高いので、

列車移動はあきらめることにして 一旦部屋に戻る。

続いてネットからバスのチケットを購入しようと

ALSA( スペインの大手バス会社 )のサイトで検索を試みるも、

なぜか 購入画面に進めない。

原因が分からない中、コルドバ行きのバスは

ALSA 以外の会社からも出ていることに思い当たり、

調べるのも面倒になって 明日直接バスターミナルで買うことにした。

ここまでで すでにお昼近くになっていて、

あわててプラド美術館へ向かう。


スペイン
マドリード
プラド美術館
プラド美術館前の広場に到着

少し時間がズレたのが幸いしてか

入り口で並ぶこともほとんどなく、

無事入場券を購入。( €15 )

いざ、気合を入れて入場する。

まずは ラファエロらスペインの画家のエリアを流し見て、

今日のメインの一つ ブリューゲルの部屋に入ろうとするも、

何故か パーテーションで区切られていて入ることが出来ない。

そばにいた美術館のスタッフに聞いても、

「 Closed!( 閉まってるよ!)」と繰り返すばかり。

英語が通じていないのか、

通じていない振りで押し通そうとしているのか・・・。

仕方なく もう一つの楽しみであった

ヒエロニムス・ボスの展示の方に向かおうとするも、

こちらもドアが閉ざされている。

悪い予感がして あわててインフォメーションに行き

問い合わせてみると、

どちらの展示も 現在閉鎖中で、

土曜日にならないと見れないとのこと。

何という事だ!

今回 最も楽しみにしていた

ボスの『 快楽の園 』、

ブリューゲルの 『 死の勝利 』、

どちらも観られないという事態!!

ボスは 特殊な映像を駆使した特別展の準備のため、

ブリューゲルは ただ単に展示室内の修復作業の為らしかった。

はっきり言って、入場料の半分くらいは

この二人の作品を観るために払っていると言っても言い過ぎではないくらい

楽しみにしていたのだ。

無駄とは知りつつも、

つい受付のスタッフに 愚痴の一つも言いたくなる。

いかに自分が 今回の来館を楽しみにしていたか、

今回を逃すと 旅のスケジュール上、

二度と訪れることが出来ない事を、

とつとつと受付の女性スタッフに語って聞かせた。

向こうも 「 そんなこと言われても・・・。」

といった感じで困っているのだが、

こちらの気持ちも なかなか収まりがつかない。

ひと通り言い終えると、

急に とてつもない徒労感に襲われた。


確かにこのプラド美術館は 収蔵数も多く、

この二人の巨匠の作品以外にも

観るべきものが腐るほどあるのかもしれないが、

だからと言って 他の作品で代わりになるものではないのだ。

今回を逃せば しばらくは、

いや 下手をすれば一生見られないかもしれないのに、

よりによって 自分が来館した日に限って

どちらも閉鎖中とは・・・。

運命の悪戯か!?

新手のマーフィーの法則か!?

せめてどちらか一方だけでも鑑賞出来ていたら、

「 残念だった・・・。」

で済んだのかもしれないが、

二つが二つとも観れないなんて 本当にどうかしている。

ブリューゲルは これまで鑑賞できるものは

ほとんど鑑賞してきたし、

ボスも、そのブリューゲルに多大な影響を与えた偉大な芸術家で、

作品中の奇怪な生き物の姿が最近再評価され

フィギュアにもなったりと、

ちょっとしたブームになっているくらいなのだ。

現に この日もギフトショップを覗くと

専用のコーナーが出来ていて、

ボスの作品に関するグッズや本などで

溢れかえっているではないか!

ここまで来て それを観ずに帰れというのだろうか?

今回の旅では、ネットを使いながら情報収集し、

ほぼ予定通りに 落ち度なく進んできていた。

マドリード
スペイン
プラド美術館
ヒエロニムス・ボス
残念な事にボスのブースは閉鎖中

これだけのショックは 、( 少し大袈裟だが )

この旅始まって以来かもしれない。

こんなことなら 昨日の夕方の無料入館だけに

止めておけば良かったと後悔する。

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