孤旅 #151 モロッコ

モロッコ ワルザザート ザゴラ 峠道 一人旅
ワルザザート ~ ザゴラ間のバスの車窓から

砂漠の街 ザゴラ

モロッコ ザゴラ ワルザザート 峠道
薄暗がりの中 何もない大地をひた走る。 / ワルザザート ~ ザゴラ間

今日は移動の日だ。

午後のバスの時間まで まだだいぶ時間があるので、

ゆっくりと支度をする。

1階のカフェで、日課になったオムレツセットを食べ、

部屋に戻り 11時過ぎにチェックアウト。

タクシーに相乗りして、

民営のバスターミナルへ向かう。( 4DH )

到着後、建物内にいくつかあるバス会社の受付で

ザゴラ行きのチケットを買おうとするが、

何故か たらい回しにされた。

昨日 アイト・ベン・ハッドゥ に行くついでに

受付にいた若者に聞いた際には、

午後1時と2時の便があると言っていたのだが、

今日は その若者がおらず、

代わりにいた オジさんに聞いても

最も早い便で4時半のものしかないと言う。

私の聞き方が悪かったのか、

皆で私を騙そうとしているのかは分からないが、

とにかく、4時半までは まだ4時間近くある。

白いポロシャツの客引きと、

受付のジイさんの横柄な態度に嫌気が差して、

このターミナルではなく 宿の近くにある、

CTM( 国営バス )専用のバスターミナルから乗車することにし、

再び歩いて 宿の方へ戻ることにした。

全くの無駄足だった。


移動の前に牛串焼きセットを食す。 / アル・ムアヒディン広場

スークの近くまで戻り、

念のため、先に CTM の事務所でチケットを買っておく。

アル・ムアヒディン広場 にあるレストランで

牛串焼きのセットを食べて、

紅茶を飲みながら ひたすら時間を潰す。

3時ごろ 腰を上げ、

スーパーでビールを買ってから、

バスターミナルへ向かった。


pm 4:30 過ぎに ようやくバスに乗車。

ここから ザゴラ までの道中で見える峠越えの景色が

雄大で素晴らしいと聞いていたのだが、

サマータイムが終わってから 日が暮れるのも早くなり、

出発して1時間もすると辺りも暗くなってきて、

期待していた景色は良く見えなかった。

それでも、何もない大地を暗がりの中走って行くのは、

何とも言えない ミステリアスな気分だった。

少しの不安と心細さがある。

子供の頃、遠くまで遊びに出たはいいが、

日が暮れ始めて不安になる気持ちと同じような感覚だ。

そう言えば、キミ子さんの宿で、

芥川龍之介の『 トロッコ 』を読んだのを

思い出した。

そういった、子供の頃の原初的な記憶というものは、

大人になっても消えずに、

心の奥底に残っているものなのかもしれない。


峠道の途中にある小さな町で

一度だけトイレ休憩を挟み、

2時間近く走って やっと ザゴラ に到着した。

降りるとすぐに 童顔の客引きの青年に声をかけられた。

誘われるがままに 近くの宿にチェック・イン。

その後も その青年は、

サハラツアーの素晴らしさをしきりと私に熱弁し続け、

親切なことに、夕飯を食べる場所まで

セッティングしてくれたのだが、( 支払いはもちろん自分持ち )

初めに彼に伝えた通り、

すでにハシラビードでサハラツアーは経験しているし、

ツアーの料金が$350と とても払える額ではないので、

断らざるを得なかった。

食事の後も 青年はしつこく食い下がってきたが、

無い袖は振れないし、

元々 行くつもりがないのだから

どうしようもない。

いい奴そうだったので 申し訳ない気持ちも無くは無かったが、

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ワルザザート
ザゴラ
峠の街
峠の途中にある名も知らない町で 一旦休憩。

そうやって親しくなっていくうちに、

何となくその気にさせようという狙いが見え見えだったりもするので、

そう易々と引っかかる訳にはいかない。

仕方のないことだ。


部屋に戻って ベッドに横になると、

あっと言う間に睡魔が襲ってきた。

移動の疲れもあったのかもしれない。

明日も一日 ザゴラで過ごす予定だ。


1日の歩数:10317歩(7.9km)

1日の出費

食費

朝:20DH( オムレツセット )

昼:45DH( 牛串焼き、紅茶 )

夕:30DH( チキングリル )

その他

ホテル:120DH

交通費:64DH( バス、相乗りタクシー )

雑費:32DH( ビール×2 )

合計 約¥3266

1DH=¥10.5 *当時のレート

動画 モロッコ編①
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