世界最高の練習風景
今度は港の近くのメトロの駅から乗って、
Sainte-Marguerite Dromel 駅へ。
そこからバスで宿へと戻る。
管理室で問い合わせると、確かにチケットは届いていた。
ここ何日かの心配事がひとまず解消されたことにホッとしつつも、
〈 滞在先でチケットを受け取るのって、こんなに面倒なのか・・・。 〉 と
あきれたというか、少し懲りた気分だ。
午後からは、また外出するのも面倒になって、
試合のある時間まで部屋で過ごすことにした。
近くのスーパーで ハムとチーズとビールを買ってきて、
ブルーレイで『 リアル・スティール 』を見ながら
軽い夕食をとった。
( また今回もクライマックスで号泣してしまった。
ヒュー・ジャックマン が最後のラッシュを畳みかける場面だ。
それを見つめる息子のマックスにとっては、
もはや勝敗よりも、かつての輝いていた父親の姿が見れたことの方が
はるかに重要だったことに、我々観ている側も気付くのだ。
この映画全体を通じて白眉の場面だ。
ベタなストーリーだが、ちゃんと、
‶ 負け犬たちのワンスアゲイン ” 設定の
基本を押さえた、大好きな映画だ。)
夕方7時半ごろ出発して、ヴェロドローム へ向かう。
宿から歩いて15分ほどの場所だが、
訪れるのはこれが初めてだった。
スタジアムに近づくにつれだんだん人が集まってきて、
会場の盛り上がりが伝わってくる。
入り口でのボディチェックと
荷物検査を終えて中に入る。
今回の席はサイドのコーナーフラッグの辺りで、
かなり下の方の列だった。
選手との距離が近いのですごく臨場感がある。
サン・ドニ のスタジアムも良かったが、
この ヴェロドローム も傾斜が急でせりあがっているように見え、
声や音が籠る仕組みで 非常に良いスタジアムだ。
日本にもこういった雰囲気だけで圧倒されるようなスタジアムが、
続々出てきてほしいと感じた。
試合前の練習が始まった。
私の席はサイドでもポルトガルサポーター寄りの席で、
当然 ポルトガルチームがこちらサイドで練習することになるのだが、
そうなるとどうしても目が行くのが、
CR7 こと、クリスティアーノ・ロナウドだ。
現在世界最高の選手の一人( もう一人はアルゼンチンのあの選手だ。)が、
目の前で練習をしている。
何か違和感を感じてしまうのだが、確かに本物だ。
ボールを使った練習を見ても、やはりタッチは柔らかいし、
筋肉質で知られるロナウドだが、
長身ということもあり 案外細く見える。
足もカモシカのように細くしなやかで、
すごくバネのありそうな体付きだ。
バスケットボールの マイケル・ジョーダン も
足はかなり細かったと聞くが、
トップ・オブ・アスリートとはそういったものなのだろう。
センタリングに中で合わせる練習でも、
とても念入りに 試合を想定して動いているのが分かる。
流石だと思った。
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