2013年 優勝を逃すも2度目のMVP
この年マリノスは、
俊輔の他に中澤佑二、栗原勇蔵、斎藤学など日本代表クラスの選手に加え、
マルキーニョス、ドゥトラなど要所に実力ある外国籍選手を据え、
充実した戦力でリーグ序盤から好調を維持。
途中 首位の座を大宮、広島に譲ることもあったが、
29節、勝ち点で並ぶサンフレッチェ広島との直接対決を制し再び単独首位に立つと、
32節終了時点で2位との勝ち点差を4とし、
残り2試合で1勝すれば優勝というところまでこぎつけた。
翌33節、ホームでのアルビレックス新潟戦では、
9年振りのリーグ優勝の瞬間を見逃すまいと
日産スタジアムには6万人を超える観衆が詰めかけた。
リーグ後半戦好調を維持する新潟に対し、
優勝のプレッシャーからか終始硬さの取れないマリノスは、
後半の27分新潟FW川又に先制点を許すと、
ロスタイムには新潟FW鈴木武蔵に追加点を許し、
大観衆の目の前で痛恨の完封負けを喫する。( 0-2 )
続く34節、( 最終節 )
2位広島との勝ち点差2で迎えたマリノスは、
勝てば優勝という状況で
ACL出場権を狙う5位 川崎フロンターレとアウェイで対戦。
両チーム無得点のまま前半を終え、
迎えた後半9分、川崎FWレナトに先制点を許す。
引き分けでは得失点差で不利なマリノスには2点が必要となり
徐々に終了時間の迫るなか反撃を試みるが ゴールは遠く、
最後まで得点を奪えず試合は 0-1 のまま終了。
これにより、残り2節での優位を活かせなかったマリノスは
最終節で優勝を逃す結果となり、
最終順位2位で2013年シーズンを終えることとなった。
俊輔は前回 MVP を獲得した2000年シーズン同様、
またもJリーグ優勝のシャーレを掲げることは出来なかった。
( 以降 未だJ1リーグでの優勝経験はなし。)
試合終了後、俊輔が膝を落とし四つ這いの姿勢で悔しがる印象的な姿が、
何度となく各メディアで取り上げられた。
それだけ この試合での俊輔が注目されていたということであり、
このシーズンのJ1リーグの主役が彼であったと
選手、サポーター、メディア、皆が思っていたという表れであろう。
後日行われたJリーグアウォーズにて、
俊輔は自身2度目のリーグMVPを受賞。
当時最年長35歳での受賞は、2000年の1度目の受賞以降
彼が如何に長い間トップフォームを維持しているかを物語っている。
また 翌年元日に行われた天皇杯決勝では
宿敵広島を 2-1 で破り優勝。
リーグ優勝を奪われた広島にリベンジを果たす形となった。
俊輔はもちろんキャプテンとして優勝に大いに貢献。
特に準決勝のサガン鳥栖戦 後半ロスタイムでのゴールは、
彼特有の流麗なフェイントから決めた、
まさに、「 ファンタジスタここにあり!」といった
パーフェクトなものだった。
その後 マリノス首脳陣との意見の食い違いもあり、
2017年、名波浩監督率いるジュビロ磐田へ移籍。
1年目はチームの主軸としてシーズンを通して活躍し、
リーグの年間優秀選手賞に選ばれるなど、( 他32名が受賞 )
年齢による衰えを感じさせないプレイを見せたが、
2年目以降はケガの影響もあり出場機会を減らし、
2019年、シーズン途中に出番を求めて 横浜FC に移籍。
現在に至る。
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