孤旅 #135 モロッコ

モロッコ ハシラビード 猫 猫カフェ 一人旅
ソファーで寝る ‶ 猫カフェ ” の子猫 / ハシラビード

2016 10月17日 (月) Hassi Labiad ( Merzouga )

ツアーが出ない!( ハシラビード 2日目 )

モロッコ
ハシラビード
メルズーカ
砂丘
朝日の昇るホテル裏の砂丘の眺め / ハシラビード

朝起きて 10時のサハラツアーに参加すべく

準備を整える。

荷物をパッキングし、9時50分ごろ部屋を出た。

昨日ツアーに出発して 今朝帰って来た参加者の中に、

フェズの宿で知り合ったメリーさん( 仮 )の一行もいた。

メリーさんは 年配に差し掛かった日本人女性で、

フェズの宿 Hotel Abdul では隣りの部屋だった。

旦那さん、姪っ子のヤマさんと共に、

スペインのカミーノ・サンティアゴの巡礼の後

モロッコにやって来たということで、

何度か会話を交わしたことがあった。

ツアーの感想を聞いているうちに

日除けのターバンが必須だとの話になり、

急遽 近くの店に買いに行くことになった。

メリーさんとヤマさんも

手頃なものを選ぶのに付き合ってくれた。

30DH(=約300円 )で少しくたびれた グレーのターバンを購入。

準備も整い 意気揚々とホテルに戻ると、

宿泊者の憩いの場所となっている中庭に、

宿のオーナーのアリと、

ツアーに同行する若い男のガイドがすでに待ち構えていた。

急かされながら ラクダがいるホテルの裏口へ向かう。

どうやら 今日の参加者は私一人だけのようだった。

少し寂しい気もするが、

「 一人で砂漠を満喫するのも悪くないか。 」

などと思っていた矢先、

ラクダに乗る直前になって

若いガイドが意外なことを言ってきた。

「 今日はお前一人だが、

明日だったら他にも参加者がいるし お前も Happy だ。

明日にした方がいいに決まっている。」

・・・・・・・・・・・・・・・

言いたいことは分かる。

しかし、こちらはすでに準備万端、

気持ち的にも 出発に向けて十分仕上がった状態だった為、

その急な申し出は 納得できるものではなかった。

勝手な言い分に 無性に腹が立ってきて、

「 だったら、もっと早く言ってくれよ!」

と、日本語で怒鳴ってしまったが それでも怒りが収まらず、

中庭に引き返そうとした。

( もともと私自身、それ程 気の長い方ではないのだ。)

そこに、私を見送りに来たのか

先程のメリーさんとヤマさんが居合わせて、

突然キレ始めた私に 心配そうな眼差しを向けている。

わざわざ親身に買い物にまで付き合ってくれた二人に

嫌なところを見られてしまった・・・と思ったが、

時すでに遅し!!

なかなか怒りは収まらない。

荷物を持って中庭に戻ると オーナーのアリが 、

「 どうしたんだ?」と近寄ってくる。

他の宿泊客も心配そうな顔で様子をうかがっている。

最悪だ・・・。

なぜ私が怒っているのかを 拙い英語で説明しようとするが、

激しい怒りと 衆目を集めている羞恥心のせいで

なかなかうまく言葉が出てこない。

それがまた イライラを助長させてしまう。

メリーさんの友人の女性が仲裁に入ってくれたが、

それでも こちらの言いたいことは

いまいち向こうに伝わらない。

痺れを切らしたオーナーのアリが、

「 じゃあどうしたいんだ?

今日にするのか 明日にするのか決めてくれ。」

モロッコ
ハシラビード
メルズーカ
ホテル
中庭
事件は公共スペースとなっている中庭で起きた

と言ってきた。

( その言い方も腹が立つが・・・。)

いずれにしても 今日はもう行く気分ではないし、

このままでは 収集も付かないので、

今日は諦めて 明日改めてツアーに参加することにした。


この旅で これほどまでに怒りを表に出したのは初めてだったし、

それも親しくなった人や、大勢の人の前でのことだったので、

少なからず気まずい雰囲気になってしまった。

一旦冷静になると さっきの大立ち回りが恥ずかしくなってきて、

そんな必要もないのだが、それからしばらくは

居合わせた皆に この騒動を詫びることに努めた。


だいたい 昨日から 少し嫌な予感はしていたのだ。

私を宿まで案内してきたユージン( スキンヘッドの男 )は、

こちらが何か質問しても

終始忙しそうに( というより面倒臭そうに )していて、

ツアーのことを何も説明してくれなかった。

確かに ツアー参加者が一人よりは、

何人かまとまって連れて行った方が

人件費の面でもコスパが良いに決まっている。

それならそうと、昨日にでも、

「 人が集まらないから、出発を一日伸ばしてくれないか?」

と言ってきてくれれば、

こちらも納得できたし、これほど腹を立てることもなかった。

まさに出発する直前になって言われたので、

ついカッとなってしまったのだ。

何の前触れもなく、

あちらに都合の良い提案をしてきた事に腹を立てているのに、

そこの部分を全く理解していない。

現に、後でさっきの若いガイドをテラスで見かけたので、

このままだと明日も気まずくなるかと思い

仲直りにと ひと言かけに行くと、

「 お前は今日一人で行ってもつまらない。

明日なら大勢参加するから、お前も Happy だ。」

と、性懲りもなくさっきと同じことを言ってくるので

何と言うか 呆れてしまった。

悪気はないのだろうが、

日本人観光客も多く訪れるこのホテルで働くなら、

彼はもう少し 日本人のキャラクターを

理解するべきだろう。

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