夜のワルザザート と 「 ヨセフのビール事件 」について思う事
少し部屋で休んだ後、
７時ごろから再び外に散策に出た。
今日は土曜日ということでか
日中はほとんどの店が開いていなかったのだが、
日がどっぷり暮れてくると、
宿の目の前にある広場（ アル・ムアヒディン広場 ）も
だいぶ活気付いてきて、
様々な物売りや出店がひしめき合っていた。
まるでお祭り会場のようだ。
町を歩いていても、日本人どころか
アジア人の影すらない。
昨日までの 日本人がたくさんいる宿も悪くはないが、
やはり こうした雰囲気の中、
誰も頼れる者が居ない場所で過ごすのが
本当に異国に来たと感じることが出来る瞬間だったりする。
少しの寂しさや不安、拠り所の無さは、
海外を旅をする上での 絶妙なスパイスとも言える。
スークの辺りをブラついた後、
適当な食堂に入って 夕飯を取ることにした。
グリルチキンのハーフサイズを頼んだはずが、
何故か一羽丸ごと、ホールで出てきた。
これはラッキーと思い 喜んで食べていたが、
会計の際は ちゃっかり一羽分請求されてしまった。( ４０DH 、約４２０円 ）
まぁ、お腹一杯食べれたので
これはこれで良しとしよう。
賑やかな町を 気の向くまま小一時間ほど散策した後、
帰路に就いた。
＊『 ヨセフのビール事件 』の追記
一昨日の、『 ヨセフのビール事件 』については、
（ 孤旅 ＃１４６ モロッコ 参照 ）
しっかりと キミ子さんの宿の情報ノートに書き込んでおいた。
「 ヨセフは酒癖が悪いので、気を付けよう！」
といったような内容だ。
（ あいつは 結局あの後、一度も謝りに来なかった。）
こういうことを言うと 引かれてしまうかもしれないが、
今回の宿に限らず、
各日本人宿の情報ノートを見ていると、
余りにも全てのコメントが好意的に書かれていて
却って 胡散臭く感じてしまうことがある。
あえて言いたいのだが、
やはり 改善するべきところは、
きちんと指摘すべきだと思うのだ。
悪いところに目を瞑ってまで、
思い出を綺麗にするべきではない。
日本人には、旅に出ると
急に全ての物事をポジティブに捉えようとする人が一定数いて、
その数はけっこう多いのではないかと思う。
「 あの村の人たちは、みんな良い人たちだった。」
「 未開の土地の人々は、素朴でピースフルだ。」
などと 発言するのは結構だが、
本当の感想と言うよりは、
自分のフィルターを通して
無理矢理 そう思い込もうとしているように感じてしまう。
要は、初めから用意してきた感想なのだ。
旅先の 良い部分ばかりにフォーカスして
悪い部分を見ようとしないのは、
思い出としては美しいかもしれないが、
何処か 薄っぺらく感じてしまう。
良い部分しか見ないということは
物事の片方の面しか見ていないということで、
もう片方の 暗い部分はあえて見ないということだ。
しかもそれは、半分見ないというだけではなく、
多面的な視野を失ってしまうということに他ならない。
私は せっかく海外に行くからには、
なるべく全てを見たいし、ありのままに物事を捉えたい。
だから、安易な性善説には傾かないと
改めて思うのだ。
１日の歩数：１１９２２歩（9.1ｋｍ）
１日の出費
食費
昼：27DH（ オムレツ、紅茶 ）
夕：50DH （ グリルチキン、コーラ ）
その他
ホテル：80DH
交通費：67DH （高速バス、乗り合いバス）
雑費：59DH
合計 約￥2972
１DH＝￥10.5 ＊当時のレート
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