サン・ジョルジェ城 の夕陽 と 豪華な晩餐
夕暮れが迫る中、
急いで城へと向かう。
石段や 急な階段をいくつも登って
昨日も来た 城の入り口に到着。
券売所の前の列に並び、チケットを購入( €8.5=約1000円 )して
入場する。
入り口から少し坂を上ったところに、
開けた展望所があった。
暮れかかった夕陽を背景に
リスボンの町全体を一望出来る場所だ。
すでに、テージョ川に架かる 4月25日橋 の向こうに
真紅に染まった夕陽が沈みかけていた。
サン・ジョルジェ城は
綺麗な夕陽が見えるスポットとして知られているので、
この日も多くの観光客が訪れていて、
良い場所を確保するのも一苦労だった。
赤からオレンジへと陽光が移り変わる中で
眼下に見るリスボンの町並みは とても美しかった。
高い入場料を払った甲斐があったというものだ。
夕陽が沈むのを見届けてから、
せっかくなので
急いで城の内部を観て周った。
しかし いくらもしない内に辺りは暗くなり始め、
6時を過ぎると
周囲は完全に真っ暗になってしまった。
城の見学を終え、
この後はどうしようかと考えた挙句、
アルファマ地区に行ってみることにした。
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アルファマ地区は リスボンの下町のような所で、
リスボン発祥の民族歌謡 ‶ ファド ” が聴ける
‶ ファドレストラン ” が多いことで知られている。
ファドは 日本で言うところの 演歌 のようなもので、
悲恋や悲運などがテーマの
物悲しい歌詞が多いとされている。
それを 本場 リスボンで
聞いてみたいと思ったのだ。
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人気のない階段をいくつも降りて行くと、
大きな広場に出た。
見晴らしの良いテラスのあるカフェが隣接していて、
そこから テージョ川と
サンタ・エングラシア教会の鐘楼が見渡せた。
せっかくなので、テラスのオープンカフェでビールを頼んで
一杯引っ掛ける。
日も落ちて、風も強いので、
少し肌寒く感じたが、
こういった場所で飲むビールも
なかなか 乙なものだ。
ファドではないが、近くで演奏している
ストリートミュージシャンのギターの演奏が心地良く、
柄にもなく 50セントのチップを渡し、
店を後にした。
その後 アルファマ地区と思しき辺りを歩いたが、
ちょうど良さそうなファドレストランが見つからず、
疲労と空腹を感じていた私は
ただただ 辺りを彷徨い歩くだけの状態だった。
15分も歩くと、
本場のファドを聴いてみたいなどという計画も
半ば どうでも良くなっていた。
ふと、ファドレストランではないが、
魚貝を扱っている、
雰囲気の良さそうな 老舗風のレストランが目に入った。
洒落てはいるが、
そこまで高級な感じはしない。
初めての店は 入るのに少し躊躇するものだが
疲労困憊に空腹なのも相まって
とりあえず 店に入ってみることにした。
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ウェイターに席を案内され、
メニューを渡された。
ウェイターの態度も テキパキとしていて、
突然やって来た 怪しい東洋人に
( 当たり前のことだが、)嫌な顔をすることもない。
空腹だった私は、
ヨーロッパ最後の夜ということもあり、
少し贅沢に 料理を数品と
お酒を頼むことにした。
店のウィンドウに貼ってあった
ムール貝のワイン蒸し と 豚のヒレ肉のソテー、
そしてここでも お酒はビールを注文。
出てきた料理は 味も量も申し分なく、
所持金の少ない私にとっては
なかなかに贅沢な晩餐となった。
値段も これだけ頼んで €18.5( =約2250円 )と、
極めてリーズナブルなものだった。
十分満足したので、欧米の習慣通り
チップを含めた金額( €20 )を支払い
店を後にした。
ファドの演奏は無かったが、
これはこれで 良い体験だ。
食後は 昨日と同じように
Baixa 地区から リベルダーデ通りに出て、
歩いて宿へ帰った。
動画サイトで 日本のお笑いの大会を見ていると
いつの間にか深夜0時を回っていた。
なかなか内容の濃い一日だった。
明日は ついに
アルゼンチンは ブエノス・アイレスへ移動だ。
1日の歩数:34041歩( 26.6km )*久々の3万歩越え
1日の出費
食費
昼:€4.3( チーズワッパー、ビールセット )
夕:€20( ムール貝ワイン蒸し、ポークソテー、ビール )
その他
ホテル:€11
交通費:€1.3( 電車 )
入場:€8.5( サン・ジョルジェ城 )
雑費:€97.3( 郵送代 €85.5、ガムテ €3 )
合計 約¥17373
€1=¥122 *当時のレート
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