2016 9月13日 (火) Paris
オリセー美術館 と モネの貴婦人
昨日から 歯が痛くて仕方がない。
痛み止めを飲んで何とか凌ぐ。
疲れているのもあるかもしれないが、
歯医者に行くわけにもいかないし、
どうにかならないものか。
海外あるあるだ。
今朝は7時ごろ目が覚めた。
風邪の方はだいぶ良くなったようで
歯痛以外はそれほど問題なさそうだ。
早目に出て、オリセー美術館を目指す。
途中のスーパーでサンドウィッチと水を買い、
オペラ座の前で腹ごしらえをする。
一旦美術館の中に入ってしまうと 基本飲食は禁止だし、
館内のカフェもあるにはあるが、
けっこう値段が張ることが多い。
1時間ほど歩いて
ルーヴル美術館の前の広場に到着。
今日が休みだと知ってはいたが
何やら行列が出来ているので、
もしや開いているのかもと思い係員に聞いてみるも、
やはり休館とのこと。
並んでいたのは 休館日の特別観覧かなにかの人達らしい。
残念だったが、気を取り直して
オリセー美術館へ急ぐ。
開館は10時からなのだが、
すでに長い行列が出来ていた。
もしかしたら、私のようにルーヴルに入れない客が
こちらに流れてきているのかもしれない。
しかし一旦入場始まると けっこう流れは速く進んで、
15分ほどで入場出来た。
ルーヴルほどのボリュームは無いものの
このオリセーも世界屈指の美術館らしく、
そのコレクションの中には、
有名なゴッホの自画像や ミレーの『 落穂拾い 』などの
教科書にも載るほどの有名な作品だけでなく、
マネ、モネ、セザンヌ、ルノアールなどの
名だたる有名な芸術家たちの作品が含まれている。
入場料 €12 分の元を取らねばと
丁寧に丁寧に一作品づつ観て回り、
ようやく1階部分を見終えたところで
一旦 常設されたカフェにて休憩を取る。
コーヒーが €2.8 とそこまで高額ではなかったのが
救いだった。
コーヒーを飲み終え 2階へ向かう。
ゴッホのコーナーであの有名な自画像を鑑賞する。
はっきり言って 美術に関してずぶの素人の私には、
どこら辺がすごいのか良く分からない。
ロダンの『 地獄の門 』の ‶ 考える人 ” の方が
よっぽど訴えるものがある気がする。
そして メインとも言える5階のフロアへ。
ここにはマネ、モネ、セザンヌ、ルノアールなど、
ゴッホ以外の有名どころの作品が一堂に会している。
中でもモネの作品が飛び抜けて多かった。
モネと言えば睡蓮の連作が有名だが、
今回見た中では、2枚の対になっている
『 日傘をさす女 』という作品が
とても印象的だった。
学校の参考書などで見た覚えもある有名な作品だが、
実物を見るのはもちろん初めてだ。
題名の通り 陽光の下に日傘をさす貴婦人が
モネ独特の淡いタッチで鮮やかに描かれているのだが、
並べられた2枚の絵は、いずれも
どこか儚げでありながら
爽やかな印象を与えてくれる。
近くに寄ってよくよく細部を見れば、
当たり前のことだが、絵の具の一筆一筆でしかないものが、
少し離れて全体を見ることで
こうも活き活きと実在を感じさせてくれるものかと、
鳥肌が立つ感覚だった。
モネと言えば風景画、特に水面の光の反射のイメージが強いが、
この 『 日傘をさす女 』の絵を含め
色々と作品を観ているうちに
一気にモネの作品に魅入られてしまった。
やはり本物に触れるというのは
素晴らしいことだと 改めて感じた。
コメント