#197 アルゼンチン

アルゼンチン ブエノスアイレス ラ・ボンボネーラ ボカ・ジュニアーズ スタンド B.A. 一人旅
試合終了後のスタンド席にて / ラ・ボンボネーラ

ラ・ボンボネーラ で 観戦 ( ボカ・ジュニアーズ VS コロン )

アルゼンチン
ブエノスアイレス
B.A.
ラ・ボンボネーラ
ボカ・ジュニアーズ
スタンド席
試合開始前。まだガラガラのスタンド。 / ラ・ボンボネーラ

迎えに来たのは、

ボカのユニフォームを着た陽気なひげ面のガイド、

Mr. サンティアゴ。

入り口で名前を呼ばれ、

近くに停めてあるバスまで誘導される。

15人ほどが定員のミニバスには

すでに 7~8人のボケンセ( ボカファンの呼称 )が

乗り込んでいた。

もう一か所で乗客を拾った後、

スタジアムへ向かうということだ。


バスに乗っている間に、

とりあえず雨具の心配が要らないくらいに

天気は回復していた。

後は 純粋に試合を楽しむだけだ。

バスはスタジアムから3ブロックほど離れた場所で停車し、

そこからは ガイドのサンティアゴの先導で

入り口まで歩いて移動。

入り口のゲートで ボディーチェックと

年間パスのチケット確認をされる。

このパスは、車内で配られた他人の名前が入ったもので、

ツアー会社が どのような契約で借りているのかは知らないが、

ゲートでは 特に何かを聞かれるわけでもなく

普通に入場することが出来た。

いったい どういった仕組みなのだろうか?

スタンドに案内されると、

やはり この間のスタジアムツアーの時とは

全く雰囲気が違っているのを肌で感じる。

説明するのは難しいが、

何と言うか

スタジアム自体が生きているかのようだ。

まだ開始まではだいぶ時間があるので

この時点では 人の入りもまばらだったが、

人々の表情も これから始まる一大スペクタクル・ショーを前に

心なしか きとして見える。

アルゼンチン・リーグは アウェイサポーターの入場が禁止されている為、

どこを見回しても チームカラーの

黄色と青しか視界に入らない。

日が暮れてキックオフの時間が近付くと共に

スタンド全体にサポーターが埋まっていくのを眺めながら、

〈 これがまさしく 本場南米のサッカー・スタジアムかぁ・・・。〉

と一人興奮している自分に気付く。

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ブエノスアイレス
アルゼンチン
ラ・ボンボネーラ
ボカ・ジュニアーズ
カルロス・テベス
選手紹介で一番声援が大きかったやはりこの選手。

その後 キックオフまでの間、

トイレや買い物を済ませ

色々な角度から写真を撮って過ごした。

私たちが案内された席は

アルゼンチン
ブエノスアイレス
ラ・ボンボネーラ
ボカ・ジュニアーズ
フェルナンド・ガゴ
R・マドリードなどで活躍したガゴもスタメン。

メインスタンドの反対側のコーナー付近。

メインスタンドの上層部分は垂直に反り立ったVIP席になっていて、

個々にスペースが区切られている。

ボカの試合の観戦に来るマラドーナの映像で

よく見かける席だ。

見付けられるはずもないのだが、

もしかしたら 本人が観戦に来ているかもしれないと

目を凝らして見てみる。

だが、さすがに距離が遠すぎて

アルゼンチン
ブエノスアイレス
B.A.
ラ・ボンボネーラ
ボカ・ジュニアーズ
メインスタンド
試合前のメインスタンドの様子。マラドーナの姿は発見できず。

発見するには至らなかった。

一度で良いから あのマラドーナの姿を生で見てみたかったが、

結局それは 叶わぬ夢となってしまった。

( マラドーナは この約4年後の 2020年11月、

心不全のため他界。享年 60歳。)


アルゼンチン
ブエノスアイレス
ラ・ボンボネーラ
ボカ・ジュニアーズ
選手入場
キックオフ直前。いよいよ待ちに待った試合が始まる。

pm 6:30、いよいよ キックオフ。

今回のボカの相手は、

CAコロン( Club Atlético Colón )という

サンタフェを本拠地とするチームで、

人気の上でも実力の上でも

ボカからすれば 格下と言って良い相手だ。

先週、同じブエノスの宿敵リーベル・プレートをアウェイで下し、

勢いに乗るボカとしては

軽く いなしておきたいところだろう。

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各国の代表や、国内の若手有望株を揃えるボカのメンバーの中でも

やはりこの試合、1番の注目選手と言えば、

Carlitosカルリート の愛称で親しまれ サポーターから絶大な人気を誇る

FWカルロス・テベス だ。

これまで ヨーロッパの強豪チームやアルゼンチン代表として

活躍を続けてきた テベスは、

先週のスーペルクラシコでも2ゴール1アシストを記録。

このチームにおいて絶対的な存在だ。

また彼は、中国は上海のクラブへの移籍が

確実視されており、

これが ボカで戦う最後のホームゲームになる可能性があると

報じられていた。

すでに32歳のベテランとなったテベスが

若いチームメイトを従えて どんなプレーを披露するかに

自ずと注目が集まる。

この日のスタメンには 他にも、

後にワールドカップにも出場する MFパボン や、

レアル・マドリードでも活躍した MFガゴ、

新進気鋭の FWセントゥリオン などが控える

豪華なメンバーだ。

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一方の コロンの方は、

地方の小規模のクラブゆえ

残念ながら これと言った著名なタレントはいないようだった。

地力の差はあるものの、

そこはアルゼンチンの1部リーグに所属するチーム。

粘り強く したたかな戦いを期待したい。


アルゼンチン
ブエノスアイレス
B.A.
ラ・ボンボネーラ
ボカ・ジュニアーズ
ボケンセ
試合の行方を見つめるボカのサポーター。( ボケンセ)

試合開始早々、千両役者テベスが

満員となったボカ・サポーターを

早速さっそく魅了する。

右サイドで抜け出したテベスは、

タッチライン付近で 1度、2度と鋭く切り返して

相手ディフェンダーを翻弄し、

グラウンダーでゴール前に速いクロス。

ニアで FWセントゥリオン が合わせて

開始10分でボカが先制点を奪う。( 1-0 )

テベスのキレキレのフェイントに

コロンのディフェンダーは全く付いていけず、

いきなり格の違いを見せつけられた感じだ。

その後、すぐにコロンに同点に追い付かれるも、( 1-1 )

コロンのディフェンダーのクリアボールがこぼれたところを

テベスが拾って無人のゴールに流し込み、

前半のうちにボカが勝ち越し。( 2-1 )

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後半に入っても 終始 ボカのペースで試合は進む。

61分に FWセントゥリオン、

78分に MFパボンが追加点を上げ、

終わってみれば、4-1 とボカの圧勝。

この勝利で ボカは、

アルゼンチン1部リーグ( プリメーラ・ディビジョン )の

前期チャンピオンの地位を獲得。

この試合が 実質 ボカでの最後の試合となったテベスは、

後半終了間際までプレーし

1ゴール1アシストの大活躍。

交代の際には スタンドのボケンセから

万雷ばんらいの拍手と スタンディングオベーションを受け、

自らの門出を飾った。

こうした特別スペシャルな要因が重なったこともあってか、

スタンドのボケンセたちのテンションも最高潮で、

試合自体も高い技術と見せ場に溢れた

最高の90分だった。


アルゼンチン
ブエノスアイレス
ボカ・ジュニアーズ
ラ・ボンボネーラ
カルロス・テベス
常にフリーの位置を取るテベス。単純なスキルだけでなくポジショニングも秀逸だった。

それにしても、やはりテベスだ。

アルゼンチン・リーグは

1対1の局面での激しさこそあるものの、

ヨーロッパのような戦術ガチガチの試合は少なく、

選手に与えられるスペースも比較的ある方だとは思う。

それでも、当たる時には当然相手を潰す覚悟で来るし、

決してフィジカル的に楽なリーグではないと推測する。

そんな中、テベスは身体は小さいながらも( 公称 171cm )

当たり負けしない強い体幹と、確かな技術で

屈強な相手にも一切当たり負けせずに

ボールを収めてしまう。

また、守備をある程度免除されているとはいえ

常にフリーとなるポジションを取ることにけていて、

ボールを持てば そのほとんどがチャンスになるかのような

錯覚さえ覚えてしまう。

まさに無双状態だ。

勿論 相手も常にマンツーマンで付くわけではないから

フリーになる瞬間というのはあるのだろうが、

彼の場合、その為の予備動作が素晴らしく、

例え 体に強く当たられそうになっても、

ワンタッチで味方にボールを預けては

もの凄い速さで次のスペースに走り出して

リターンを受けようとする。

その動作は、私が今まで生で見てきた数多あまたのタレントの中でも

突出しているように感じた。

その試合への影響力と存在感は

他のボカの選手たちと比べても群を抜いており、

モノが違うとはこのことだと痛感した。

本当に生で見れて良かった。


試合後は、再び ガイドのサンティアゴに連れられて

迎えのバスまで移動。

帰りもバスが ちゃんと宿の前まで送ってくれたので、

治安の面でも安心だった。

アルゼンチン
ブエノスアイレス
B.A.
ラ・ボンボネーラ
ボカ・ジュニアーズ
ボケンセ
試合終了後 選手たちを労うボケンセ。

宿に戻った後も興奮は覚めず、

終始 にやにやしながら 試合の場面を振り返ったり、

周りのサッカー好きのメンバーに

それとなく自慢話を披露しながら

楽しい夜を過ごした。

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本当に最高のサッカー体験だった。


1日の歩数:4656歩( 3.4km )

1日の出費

食費

朝:シーチキン・オムライス

昼:ケーキ

夕:牛ステーキ、即席ラーメン

*全て買い置き分から

その他

ホステル:ARS 154

入場:ARS 2762 ( サッカー観戦、ボカ vs コロン )

雑費:60

合計 約¥22320

ARSアルゼンチンペソ1=¥7.5 *当時のレート

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