孤旅 #51 オーストリア

ウィーン シェーンブルン宮殿 一人旅
シェーンブルン宮殿の庭園 /ウィーン

2016 7月28日(木) Wein

シェーンブルン宮殿

オーストリア
ウィーン
シェーンブルン宮殿
シェーンブルン宮殿 正面から

今朝起きると 少し雨がパラついていた。

夜半過ぎから朝方にかけて降っていたようだ。

肌寒ささえ感じる。


今日は観光に出ると決めていたので、

9時過ぎにはホテルを出る。

近くのスーパー( ペニーマート )でサンドウィッチを買って

通り沿いのベンチで食事を済ませ、

地下鉄の駅へ向かう。

U4 のラインに乗って、シェーンブルン駅で下車。

ここにはウィーンでも 1,2 を争う人気スポットである

シェーンブルン宮殿と、

その庭園があることで有名だ。

入り口を入ったところに券売所があり 寄ってみると、

チケットにもいろいろな種類があって、

一般的ものでも宮殿内と丘の上のグロリエッテの展望フロア、

迷宮庭園などが見学出来るもので €21.6 と、

なかなかの値段だった。

ウィーンだけで2~3日観光に来たのなら 大変お得だと思うのだが、

長期旅行中の自分からすると、

宿代の半分以上、飲み代2回分くらいの額なので

かなり悩むところだ。

とりあえず無料で入れる庭園内を歩いて回ってみることにした。

実は 迷宮庭園という

映画『 シャイニング 』に出てくる迷路のような施設に入ろうかと思っていたのだが、

それ単体でも €5.2 かかる。

実際に入口まで行って覗いてみると、

中はそこまで広い感じでもなさそうだし、

それだけのために入場料を払うのも馬鹿らしく思えてきた。

そうなると、他の施設も

別に見なくていいような気がしてくる。

わざわざお金を払わなくても、

丘の上からの眺望は見られるし、

宮殿内の装飾はおそらく豪華絢爛なのだろうが、

どうせ途中で飽きてしまうに違いない。

オーストリア
ウィーン
グロリエッテ
シェーンブルン宮殿
シェーンブルン宮殿のグロリエッテ( 現在はカフェになっている )

それにここで入らなくても これから先、

パリ近郊のベルサイユ宮殿など、

有名な宮殿は他にもたくさんあるだろう・・・

などと、何だかんだ理由を付けて退散することにした。

長く旅をするには、いろいろとあきらめることも必要だ。


その後、今度は町中心部の方に戻って

美術史美術館へと向かった。

実は、昨日ネットでいろいろ検索していて

一番テンションが上がったのが、

この美術館だった。

と言うのも、ここには ルーベンス や ラファエロ など、

名だたる芸術家たちの作品が展示されているのだが、

なかでも私が強く興味を惹かれるものがあった。

あのブリューゲル( 父 )の『 バベルの塔 』である。

私自身、特に美術に詳しいわけでも、

絵を描くのが上手いという訳でもない。

ただ、昔 私が学生だった頃、

授業中退屈な時には よく世界史や美術の教科書の絵画を見て

時間を潰したものだった。

そんな中でも、ブリューゲルの作品は

どれもがお気に入りだった。

彼の作品の特徴は、絵の美しさと言うよりも、

登場人物一人一人にまでキャラクター設定がなされているところで、

その細かい部分に着目し、

「 この人物はいったい何をしているのだろう? 」と

想像するのが、退屈な授業中の楽しみの一つだったのだ。

なかでも、『 バベルの塔 』は彼の代表作の一つであり、

とりわけ印象深いものがあった。

それを実際に生で鑑賞できるというのだ。

前回の旅でも美術館には何度か足を運んだが、

フィレンツェの ウフィツィ美術館 で観た、

ボッティチェリ作の『 春 』や『 ヴィーナスの誕生 』は、

いまだに印象深く記憶に残っている。

このような有名な作品を実際に肉眼で観るというのは、

素晴らしいことだと感動したものだった。

やはり本物に優るものは無い。

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