孤旅 #50 オーストリア

ウィーン 高射砲塔 一人旅
アウガルテン公園の高射砲塔 / ウィーン

2016 7月27日 (水) Wein

戦争の遺物

オーストリア
ウィーン
高射砲塔
公園内で異質な存在感を放つ高射砲塔

今日は昼前に出かけた。

特に目的がある訳ではないのだが、

散歩がてら、すぐ近くにあるアウガルテン公園に向かうことにした。

途中のスーパー でサンドウィッチと水を買い、

公園のベンチに座って軽く腹ごしらえをする。

あまり人は見当たらなかったが、

何組か ベビーカーに赤ちゃんを連れた若い奥様たちが

芝生に寝そべっていた。

日本で言うところの公園デビューのようなものだろうか。

日本のような しがらみ がなさそうで良かった。


その後 公園内をぶらぶら散歩していると、

園内に ものすごく大きな塔が2か所建っていることに気づいた。

何かと思い近づいてみても、

何の看板も無ければ中にも入れず、

周囲をフェンスに取り囲まれている。

最初に思い浮かんだのが 〈 監獄か何かか?〉という疑問だった。

あるいは水力発電所か?

後で調べたところによると それは「 高射砲塔 」というもので、

第二次世界大戦時にナチスが造った

対空要塞のようなものらしかった。

確かに物々しい雰囲気は感じたが、

まず あまりの巨大さに驚いたのと、

『 未来少年コナン 』にでも出て来そうなフォルムで

第二次大戦の遺物とは思い至らなかった。

しかし、公園にくつろぎに来た人たちにとっては

ただの風景に過ぎないらしく、

特にその存在を気にも留めていないようで

そのギャップも興味深かった。

こういったものは、観光マップにもなかなか出てこないので、

たまたま発見出来て ラッキーだった。


その後、旧市街の方へ向かった。

教会や宮殿など 外観だけではあるが

ひと通り見て回った。

しかし、日本のお寺などもそうだが、

教会にしても宮殿にしても

結局建物の造り自体にそれほど違いは無く、

町並みもどこを歩いても割と似たような感じで、

だんだん視覚的に感覚が食傷気味になっていくのが分かる。

オーストリア
ウィーンの街並み
ウィーンの街並み

空にだんだん雨雲が出てきたので、

美術館などが建ち並ぶ ‶ ミュージアム・クォーターエリア ” で

少し休憩した後、

地下鉄で帰ることにした。


地下鉄の入り口の前で地図を広げていると、

近くにいた酔っ払った男が寄ってきて

「 どうかしたのか?」といった感じで声をかけて来た。

男は見たところホームレスっぽいちだった。

私は、ただ地図で帰りのルートを確認していただけで、

何の助けも要らないし、

何となく関わるのも面倒くさかったので、

わざと少し渋い表情を作って、

「 何でもない。助けは必要ないから放っておいてくれ。」

と突っぱねてしまった。

言われた男は憮然とした表情をしていた。

こういったケースは アジア圏ではしょっちゅうで、

基本的には無視でOKなのだが、

話してみると意外に面白い人物だったり、

案外ただの親切な人だったりすることが よくあった。

ここヨーロッパ圏では、

町を歩いていて話しかけられることも稀で

つい警戒してしまったのだが、

実際 本当に親切で声をかけてくれたかもしれないと思うと、

あまりに素っ気なくしてしまった事を

後で少し後悔した。

確かに怪しい空気満載ではあったが、

少し話を聞いてからでも後戻りはできたであろうに・・・。

まぁ、安全第一という意味では

早目に追い払って正解なのだろうが、

余裕がなく、少しとげとげしくなっている自分に

嫌気がさした。

その後はすることもなくて、

ホテルに帰って部屋でゆっくり過ごした。


1日の歩数:13269歩( 10.2km )

1日の出費

食費

朝:€3( サンドウィッチ、水 )

夕:€8( きのこパスタ、ビール、チーズ、クラッカー )

その他

ホテル:€36.7

交通費:€2.2( 地下鉄 )

雑費:€0.2( トイレ )

合計 約¥6012

€1=¥120*当時のレート

動画 クロアチア編

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