2016 12月8日 (木) Buenos Aires
フロリダ通り の ‶ 闇両替商 ”( B.A 2日目 )
昨夜は 移動の疲れもあってか、
ベッドに着くなり 眼鏡も外さず、布団もかけずに
寝落ちしてしまった。
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寒さのせいで 明け方に目が覚める。
夏とは言え 早朝のブエノスアイレスはうっすらと肌寒く、
早々に長袖を羽織る。
時計を見ると まだ7時前だった。
二度寝をするにも、
一度起きてしまうと なかなか寝付くことが出来ない性分なので、
起きて ロビーへと向かう。
昨日書けなかった日記を書こうと思っていたところ、
昨晩、食後の談笑で盛り上がった
アキちゃん が起き出してきた。
何となく会話をしていると
手も休みがちになり、
日記は後回しにすることにした。
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アキちゃんは 20代後半の女性で、
私と同じような 世界一周旅行中の
バックパッカーだ。
フリーランスのライターをやっていて、
今は半分休業中ながらも、
旅先でも記事を書いては
発注元の出版社なりメディアに記事を上げながら
旅をしているらしい。
自分の実体験を そのまま活かす仕事柄か、
旅先でネタを仕入れるのも仕事のウチと思っている節があり、
色々なものに興味を示す
‶ アグレッシブな女の子 ” といったイメージだ。
‶ 女の子 ” と言ったのは、
小柄で華奢な その容姿も相まって
一見 とても30歳手前には見えないからで、
本人曰く、
「 よく学生と間違えられる。」とのこと。
日本人は元々 海外で若く見られることが多いが、
彼女は まさにその典型といった感じだ。
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しばらく アキちゃんとのんびり話していると、
やはり 昨晩 親しくなった
シュウジ君 ( カメラ好きの好青年 )が
寝室から起き出してきた。
3人とも 昨日ブエノスに着いたばかりということで、
手持ちの現金が少ないことから、
3人連れ立って フロリダ通り へ
両替に行くことになった。
二重扉のエントランスを出て、
ブエノスの町を3人で進む。
宿で教わった通りに 一旦マヨ広場に出て、
20分ほど歩くと 賑やかな通りに出た。
フロリダ通り は マヨ広場の北西に位置する繁華な通りで、
道沿いには 小洒落たショッピングモールや
有名なブランドショップが建ち並ぶ、
町の中心の目抜き通り といった装いだ。
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宿のホステスの ヨウ子さんによると、
一見 ハイソ( =High Society )な印象のこの通りに
非正規の両替商がたくさんいて、
銀行でするよりは若干良いレートで
外貨と現地通貨の交換をしてくれるとのこと。
しかも それが外貨を両替する時の
割と一般的な方法らしいのだ。
( なんて国だ! )
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両替商( 闇両替屋 )がいるとは言っても、
どうやって見つければ良いのかと
道中 3人で訝しんでいたのだが、
そんな心配は 全く杞憂だった。
何のことはない、通りを歩いていると
向こうから勝手に話しかけてくるのだ。
相手も商売柄、こちらが外国人であり、
両替目当ての旅行客であるとすぐに分かるのだろう。
話しかけてくる者のうちの何人かに
レートを確認しながらしばらく歩いていって、
そのうちの 何となく人柄の良さそうな
オバサンにお願いすることにした。
ヨウ子さんのアドバイスでは、
中には詐欺師のような連中もいるとのことだったので、
もし仮に逃げられたとしても
何とかなりそうだったのも
決め手の一つだ。
オバサンに連れられて
通りの中央にある キオスクに案内された。
その店が元締めで オバサンが仲介人なのか、
その店に現金を預けてあるだけなのかは知らないが、
店主から 小さなアタッシュケースのようなものを受け取ると、
その中から 現金をくくって輪ゴムで留めた束を取り出し、
白昼堂々 通りの真ん中で
お札を数え始めた。
非正規とは言うものの、
この国では ほぼ公認のようなものなのだろう。
私たちの目の前でお札を一枚一枚数え終え、
レートに間違いないことをお互い確認したところで
こちらの外貨( 米ドル )と交換。
束の中に 偽札が混じっていないか
一枚づつ 必死に目を凝らすも、
元々のお札自体に馴染みが薄いので
一向に判別がつかない。
とりあえず 破損していたり、
印刷が怪しいものがないのを確認し、
取引きを終えた。
なかなか 興味深い体験だった。
キオスクに弁当を売りに来ていたペルー人から
タコスのような弁当を買って、
キオスク近くのベンチで
腹ごしらえを済ませる。
一緒に来た二人は 他に行きたい場所があるとのことなので、
一人で宿へ戻ることにした。
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実は 今朝方、宿を出る前、
昨日バスで一緒だった エストニア人のラリッサから
「 今日のプランは?」という
メールが届いていた。
一応返信はしておいたが、
お互い Wi-Fi 環境に頼る通信状況の為、
即 応答がある訳ではなく、
返信がくる前に 両替に出てしまったのだ。
一旦宿に戻って メールをチェックしたが、
その後 特に返信は無いようだった。
あれは 単なる挨拶メールだったのだろうか?
何故か 少し肩透かしを喰らったような気分ではあったが、
向こうは向こうで 気の合うを仲間を見つけたのかもしれない・・・
と思うことにして、
気を取り直して スーパーに買い出しに行くことにした。
ビールや水、乾燥パスタなど
必要なものを買い込んで戻ると、
程なくして 件の二人( アキちゃん、シュウジ君 )が
ほぼ同じタイミングで帰ってきた。
せっかくなので、3人で シェア飯 をすることに。
(*シェア飯 = みんなで食費を折半して作る食事 )
シュウジ君が 近くの肉屋で見かけた
牛のタン( 丸ごと一本 )を買ってきたので、
それを男衆二人で捌く。
普段はカットしてあるものしか見たことがなかったが、
丸ごと一本の牛タンは
ヴィジュアル的には けっこうグロかった。
( 画像を残していなかったのが悔やまれる!)
こんなものが 普通に町の肉屋で売られているとは・・・。
さすがは牛肉の本場として知られる アルゼンチンだ。
牛タンを焼いたものをメインに、
料理好きなアキちゃんが作ってくれた
茄子の煮込みとキャベツの炒め物を添えると、
なかなか豪華な晩餐となった。
極上の牛タンを前に大満足・・・のはずだったが、
先日から痛み出した 歯痛のせいで、
半分も満喫することが出来なかったのは
とても残念だった。
つくづく、旅先での病気や歯痛は禁物だと
思い知った夕べだ。
その後は 書きかけの日記を書いたり、
豊富にあるロビーの漫画を読んだりして過ごした。
昨日ブエノスに到着して
今日で二日目が終わった訳だが、
よくよく考えるに、
今のところ 全く何も観光できていない。
元々 長期滞在の予定ではあるが、
明日は 少し近くの町でも
散策してみようか と思いながら
床に就いた。
( でも、やっぱり明日もダラダラしてしまいそうな予感。)
1日の歩数:13865歩( 10.6km )
1日の出費
食費
昼:ARS 50( タコス弁当 )
夕:ARS 46( 牛タン焼き、茄子の煮込み、キャベツ炒め )
買い置き分:ASR 166( ビール、パスタ、パン、etc.)
その他
ホステル:ARS 154
合計 約¥3120
ARS=¥7.5 *当時のレート
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