孤旅 #141 モロッコ

モロッコ ティネリール トドラ峡谷 一人旅
両側を高い崖に挟まれた渓流と小路 / トドラ峡谷

2016 10月22日(土)Hassi Labied ~ Tingher ~ Todra Gorges

癒しのトドラ峡谷 ( トドラ峡谷1日目 )

モロッコ
ティネリール
車窓
荒野
何もない荒野をひた走る

朝 早目に荷造りを済ませて 7時半に部屋を出ると、

テラスに マリエさんが座っていた。

昨日出たサハラツアーから 早目に帰って来たらしく、

それならばと、一緒にティネリールに移動することになった。

( マリエさんも、前々から私と同じトドラ渓谷に行くと言っていた。

回り方によって 目的地が被るのは、海外旅行あるあるだ。)

朝食を取った後、7時50分に宿を出発。

車に乗って 広場の前まで移動する。

チケットを買って待っていると、

Supratoursスプラトゥール のバスがやって来た。

乗客は半分くらいしか乗っておらず、

一人二席づつ使えたので

ゆったりと座ることが出来た。

車窓からの景色は素晴らしく、

荒野が続いたかと思うと 突如断崖が現れ、

その下には緑茂るオアシスが広がっていて、

その土と緑の色の対比が鮮やかだった。


途中 いくつかの街を経由して、

昼過ぎにティネリールの町の中心部に到着。

降りたところに、

今回宿泊するゲストハウス 『 Flower 』 の女主人、

キミ子さん が迎えに来てくれていた。

・・・・・・・・・・・・・・・

今回泊まる ゲストハウス Flower は、

日本人のキミ子さんが経営しているゲストハウスで、

日本人バックパッカーに人気の宿だそうだ。

トドラ峡谷には ‶ 日本人宿 ” と呼ばれる

日本人御用達の宿が二つあって、

今回は縁あって、こちらの宿に泊まることにしたのだ。

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キミ子さんに誘われて、

駐車場近くの食堂でチキンを食べながら

トドラ行きのバスを待つ。

時間になり、10人乗りくらいのミニバスに乗り込んで、

20分ほど走って 宿の前で下車。

町からはだいぶ離れているが、

落ち着いていて良さそうな場所だ。

先客に二人の日本人がいて

私とマリエさんと四人で

しばらくロビーで まったりと会話をして過ごした。


午後4時半ごろ、

一人で もう一軒の日本人宿に行ってみる。

実は、Flower に泊まると決めたものの、

もう一軒の日本人がやっている宿の方も

見ておきたかった。

言わば、 ‶ 敵情視察 ” だ。

この トドラ には、少し長目に滞在しようと思っていたので、

条件が良ければ、後半はそちらの宿に

こっそり移っても良いかと思っていたのだ。

その宿は、Flower から500メートルくらいと聞いていたが、

実際歩いてみるとけっこう距離があった。

途中 学校帰りの小学生たちに冷かされながら、

何とか 日本人宿『 ピーナッツ 』に到着。

玄関から入ると、

モロッコ人の旦那さんが 快く迎え入れてくれた。

娘のマーヤが やたらと話しかけてくる中、

日本人妻のアヤコさんに宿泊の条件の話を聞いた後 Flower に帰ると、

マリエさんが宿の前で待っていた。

二人で 夕方峡谷を見に行く約束をしていたのだが、

案外 ‶ 敵情視察 ” に時間がかかってしまい

待たせてしまったらしい。


モロッコ
ティネリール
トドラ峡谷
小路
切り立った崖の間の道が数百メートル続く

二人で連れ立って 峡谷を散策する。

10分ほど歩くと、

両側を切り立った崖に挟まれた場所に出た。

高さ100メートル以上と言われる崖に挟まれた

舗装された小路が、

渓流沿いに数百メートル続く景色は圧巻で、

思わず息を呑むほどだった。

夕方になると、高い崖に遮られ太陽が届かないため、

日影が多くなり、

体感的にはかなり涼しく 過ごしやすい気候だ。

両側の崖の途切れる辺りまで進み、

反対側に出たところで再び同じ道を引き返す。

これから何日か滞在することになると思うが、

その間 ここには何度か訪れることになるだろう。

トドラ峡谷・・・とても気持ちの良い場所だ。


宿に戻ると そろそろ夕食の時間だ。

この宿では、朝夕と 女将のキミ子さんが

食事を振る舞ってくれる。( 宿代込み )

その日本食が、この宿の人気の一翼を担っているようだ。

フェズ、マラケシュ、メルズーカと巡って来て

疲れ切った日本人旅行者に、

癒しを与えてくれるトドラ峡谷。

そんな癒しの場所で、

数カ月間日本を離れ 様々な国を旅してきた私にとっては、

待ちに待った日本食である。

実は 今回この宿に決めた理由の一つは、

この日本食の評判を口コミで聞いたからでもあった。

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まず、ジャガイモの煮物が先に出た。

そして、白飯に魚の照り焼き。

同じく魚で出汁を取った味噌汁が付く。

日本食は バルセロナの日本食屋で食べた牛丼以来で、

ちゃんとした和食となると、

タイのバンコクで 友人のイシダと行った日本居酒屋で食べて以来だった。

日本居酒屋で食べたものと比べると 味付けは素朴だが、

モロッコ
トドラ峡谷
日本食
久々に味わう日本食は 素朴ながら郷愁を感じさせる味だった。

いわゆる 「 おふくろの味 」といった具合で、

濃い目の味付けに食傷気味な私には

かえって食欲をそそられるものだった。

日本に帰りたくなった・・・と言うと大袈裟だが、

日本食が恋しくなったのは間違いない。


食後は ひたすらロビーでまったりと過ごした。

先客の日本人二人は

これまで南米を回って来て、これからアフリカを南下するという

‶ ティアゴ ” こと シゲ子ちゃんと、

ロードバイクでユーラシア大陸を横断しながらここに辿り着き、

モロッコを回った後 日本に帰国するという

タケル君。

そして マリエさんと同部屋の中国人のワンさん。

大勢での賑やかな晩餐は、

とても愉快なものとなった。

夜10時を過ぎ 皆眠くなってきたので、

各部屋へと戻った。

疲れからか、日課の日記を書くのも億劫になり、

そのまま寝てしまった。


1日の歩数:11519歩(8.8km)

1日の出費

食費

昼:20DH(チキン&ポテト)

その他

ゲストハウス:150DH(朝夕食込み)

交通費:102DH(高速バス、市バス)

雑費:6DH

合計 約¥2919

1DH=¥10.5 *当時のレート

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