
ガチョウ料理を食べに行く

入ったのは、ネイザンロード沿いにある、
‶ Grilled Goose ″(パリッと焼いたガチョウ)を出すとのことで
前々から気になっていた店だ。
しかし、店内に入り、
メニュー表を見てびっくりした。
店頭に貼ってあったメニューには、
$90(=約1660円)で小皿が付くと書いてあったのだが、
同じメニューを店内でよく見ると、
これはランチメニューだとの表記がある。
(しかも 一番右上の目立たない場所にだ!)
グランドメニュー(一般のメニュー)から頼むと、
量は多いが、値段が倍近い $178(=約3300円)もする。
少し悩むところだが、
こっちはそれを頼むつもりで来ているので、
今更他の物を頼む選択肢はない。
舌が それしか受け付けなくなっている。
もうここまで来たら引き下がる訳にはいかない。
ここは気合を入れて、
お目当てのものを頼むことにした。

しばらく待って出てきたのは
調理された大量の鳥の肉。
肉のみ!
色々な部位が混じっているようだが、
鳥肉であることに変わりはない。
ライスもなければ、
北京ダックのように包む皮もない。
メニュー表には、‶ Combo ″との表記があったので、
てっきり「~セット」のように
ご飯やら総菜やらがついているものと思っていたのだが、
‶ Combo ″というのは
〈色々な部位が入っている〉という意味だったようだ。
とんだ勘違いだった。
さすがにこれだけでは食べれないので、
ビールを頼もうとするが、
アルコールで置いてあるのは紹興酒のみとのこと。
仕方なく 紅茶とライスを追加で注文。
占めて、$198(=約3660円)。
初日から今日まで節約してきたのは
何だったのかと思えてくる。
しかも、私は ‶ Grilled Goose ″を
北京ダッグのようなものと思っていたのだが、
焼いている割には身がトロトロで、
皮はそれなりに固いが
中の肉はまるで煮物のようだ。
しかも、実際食べ始めると意外に骨が多く、
骨以外の部分はかなり脂っこいので、
白米で中和しなければ食べられたものではない。
ビールがあれば相性は良さそうだったが、
それも無かったのが この悲劇性に拍車をかけていた。
それでも、約3660円の食事を残す訳にはいかないと
無理矢理 胃の中に詰め込む。
最後の方は あまりの脂っこさに
若干気持ち悪くなりながらも、
何とか食べ終えることが出来た。
店を出て、もたれそうな胃を摩りながら、
「今回の食事は失敗だったな・・・。」
と一瞬思ったのだが、
少しすると それも可笑しく思えてきた。
こういった失敗は旅には付き物だ。
ただグルメを堪能する旅なら、
もっと下調べをするべきだったのだろうが、

ついでに看板猫をモフって猫養分をチャージ!
元々そういった性分でもない。
それに そうまでして美味いものにありついたところで、
それでは 一人でこういった旅を続けている意味がない。
よく言う ‶高い授業料だった″と思って
納得することにしよう。
そう思えるくらいにはメンタルが回復してきているのが
嬉しかった。
その後、旺角の女人街を軽く散策して
宿に戻ることにした。
今日こそは洗濯をしないと
明後日以降の替えがなくなってしまう。
シャワーの後、
洗面台に水を張って衣類を底に押し当てて洗う。
いまいち洗剤が絞り切れていない気がして、
シャワー室の床に服を置いて
足で踏みつけて、
洗剤と共に汚れを絞り出した。
これも長旅をしている時に
よくやっていた洗濯の仕方だ。
何だか とても懐かしい気がする。
理由も無く落ち込んだ時には、
こういった単純作業が
本来の自分を取り戻すきっかけを与えてくれるものだ。
まるで自分の中の迷いを
絞り出すかのように・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・
よくよく考えると、昔 旅をしていた際にも、
時々 今日のように徒労感を感じることはあった。
それでも、その都度何らかの手法で自分を取り戻して

なんだかんだ旅を続けていた気がする。
そして、こういった際に心がけていたのが、
とにかく次の街に歩を進めるということだ。
とりあえず 前に進んでみる。
それで 驚くほど簡単に問題が解決することもあるのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・
ここに来て
やっと本来の調子が戻ってきたようだ。
明日は、中国本土にある隣町、
深圳 (シェンチェン)に行ってみようかと思う。
1日の歩数:26454歩(18.6km)
1日の出費
食費
朝:なし(昨日買ったバナナの残り)
昼:$39(豚レバー粥)
夕:$198(ガチョウのグリル)
その他
ホテル:$454
交通費:$19.9(フェリー×2、トラム×2、メトロ×1)
雑費:$41(靴下 $6、マンゴープリン $12)
合計 約¥13910
香港$1=¥18.5 *当時のレート

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