FIFAワールドカップ 思い出のBest Bout カタール大会③

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数々の名勝負を生んできたFIFAワールドカップ

【4】見事な奇襲 ディ・マリアを左サイドへ

試合開始直後のアルゼンチン。

グループステージでは主に右サイドで起用していた WGウィングディ・マリアを

この日は左サイドに配置。

アルバレスを真ん中、STセカンドトップのメッシをやや右寄りに置き、

フランスの右SBサイドバック

クンデのサイドから攻める意図がうかがえる。

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3分、

敵陣中央で受けた STメッシから

左サイドの WGディ・マリアへ浮き球のフィード。

コーナーフラッグ付近まで侵入したディ・マリアがクロスを上げ、

フランスの IHインサイドハーフラビオがペナルティエリア内で

ヘディングでクリアするも、

こぼれ球をアルゼンチンの 右IHデ・パウルが拾って、

近くのメッシに預ける。

メッシからのリターンを貰ったデ・パウルは浮き球のスルーパス。

これに反応した CFセンターフォワードアルバレスが反転しながら右足アウトで合わせるも、

これは GKロリスにキャッチされる。

(最終的にはアルバレスのオフサイド。)

シュートまでには至らなかったが、

開始早々からアルゼンチンの積極性が見られる攻撃だった。

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続けて5分のアルゼンチン。

フランスの右サイドでパスが乱れたところを

アルゼンチンCFアルバレスが奪ってヒールで落とし、

それを受けた IHマク・アリステルが

ペナルティエリア外から右足でシュートを放つ。

しかしこれは GKロリスの正面。

この日は左のインサイドハーフに入ったマク・アリステルだが、

豊富な運動量と機を見た攻め上がりで攻守に貢献。

大会を通じての安定した働きで

評価を一気に上げた選手の一人だ。

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8分、再びアルゼンチン。

フランス陣内で IHグリーズマンのドリブルをカットしたボールが

前線に流れたところを

CFアルバレスがヒールで WGディ・マリアに落とす。

ペナルティエリアの角でボールを受けたディ・マリアが 右SBクンデをかわして

鋭いクロス。

逆サイドで受けた IHデ・パウルが右足でシュートを放つが、

これは CBバランの左足でのブロックに阻まれる。

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試合序盤から高いインテンシティと、

左サイドのディ・マリアを起点としたサイド攻撃で

フランスを圧倒するアルゼンチン。

フランスとしては

少し出鼻を挫かれた格好だ。


14分、

ようやくフランスが攻撃の形を作る。

右サイドでボールを持った WGデンベレがサイドチェンジ。

ペナルティエリアの角でボールを受けた

WGエムバペがカットインし、

中にいる IHラビオとのワンツーでペナルティエリアの中に侵入。

ゴール前でボールを受けようとするが、

ここはキーパーに阻まれた。

シュートには至らなかったが、

初めてエムバペに良い形でボールが入った場面だった。

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17分、アルゼンチンの攻撃。

フランスの左SBテオ・エルナンデスのパスをカットした

IHデ・パウル。

ボールを STメッシに預けると、

カットした勢いのまま右サイドを疾走。

空いたスペースでメッシからのスルーパスを受けると、

グラウンダーでマイナスのクロス。

これに詰めていたメッシだが触ることが出来ず、

スルー気味に逆サイドに流れたところを

WGディ・マリアが右足で狙うも

ボールは枠から大きく逸れる。

ボール奪取からのメッシを中心としたショートカウンターが

見事にハマった場面だった。

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19分、フランス、フリーキックのチャンス。

左SBエルナンデスが倒され

左サイド タッチライン付近からのフリーキックを得たフランス。

IHグリーズマンの左足のクロスに

ファーサイドに走りこんだ CFジルーがダイビングヘッドで合わせるが、

ボールはポストの遥か上に外れる。

(シュートの際、

ジルーがアルゼンチン・ディフェンダーを手で押さえたため、

ファウルの判定。)


【5】アルゼンチンが先制

ここまで 一進一退の攻防。

流れの中での攻撃では

アルゼンチンの方がやや優勢という状況。

そんな中、ついに試合が動く。

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21分、

アルゼンチン中央からのパス交換から

ボールは左サイドへ。

左コーナー付近でボールを受けた WGディ・マリアは、

深い切り返しで 自陣まで戻ってきていた WGデンベレをかわすと、

ペナルティエリア内にドリブルで侵入。

焦って後ろから追いかけるデンベレの足が

ディ・マリアの後ろ足にかかり

アルゼンチンにペナルティキックの判定。

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満員の観衆が固唾を飲んで見守る中、

これを大エース メッシが難無くゴール右に決めて、

アルゼンチンが先制。(23分、1-0)

序盤から左サイドでチャンスを何度も演出していた

ディ・マリアの突破から先制点。

アルゼンチン スカローニ監督の選手起用が

見事に的中した形だ。


【6】理想的なカウンターから追加点

その後も 巧みな試合運びを見せるアルゼンチン。

右サイドからメッシ、

左サイドからはディ・マリアが起点となり、

フランスを押し込んでいく。

フランスに比べるとタレントがやや小粒に見えるアルゼンチンだが、

スタメンのほとんどはヨーロッパの強豪クラブで

主力として活躍する選手たち。

ヨーロッパで培われた先進的な戦術と、

南米の荒々しさ、局面での個人技が掛け合わされた、

まさにヨーロッパと南米の

現代版ハイブリッドのようなチームと言える。

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失点後もほとんど自陣での守備の時間が続くフランスは、

36分、

久々に敵陣まで攻め入るも、

WGエムバペのエリア内での突破はキーパーにクリアされる。

これを左サイドで拾った CBウパメカノが前線にフィードしたパスを

アルゼンチンの右SBモリーナが拾って、

ダイレクトで中盤の IHマク・アリステルに縦パスを入れる。

マク・アリステルはワンタッチでこれを STメッシに繋いで、

そのまま前線へ。

メッシがツータッチで右サイドにいた CFアルバレスに落とすと、

アルバレスは前線に走りこんだマク・アリステルにスルーパス。

大きく空いたスペースに走りこんだマク・アリステルに対し、

フランスは右SBクンデが懸命にカバーに入るが、

マク・アリステルはそれをあざ笑うかのように

逆サイドに走りこんだ WGディ・マリアに絶妙なラストパス。

このキーパーとの1対1を、ディ・マリアが冷静に

アルゼンチンが追加点を挙げる。(36分、2-0)


なかなか攻め込めない時間が続いたフランスが

全体に前がかりになったところを、

アルゼンチンが見逃さず、

鋭い一発のカウンターで仕留めてしまった。

フランスの CBバランがメッシにマンマークで付いていたため、

その裏に出来た広大なスペースを、

フランスは埋めることが出来なかった。

自陣から一気に前線に駆け上がった

マク・アリステルの判断力も素晴らしかったし、

キーパーが体を伸ばしコースを消してきたため、

あえてボールを地面に叩きつけてバウンドをさせた(いわゆる エジルキック)

ディ・マリアの冷静なフィニッシュ・ワークも超一流。

選手一人一人の確かな戦術眼と高度な技術が組み合わさった、

見事な追加点だった。


アルゼンチンの激しいプレスと、

ボールを奪った後の局面での巧みなプレス回避に

なかなかペースをつかめないフランス。

ここまでフランスの攻撃を牽引してきたグリーズマンも

ほとんどボールに絡むことが出来ない。

そんな中、41分、

フランスは 早くも CFジルー と WGデンベレを下げ、

WGテュラム と CFコロ・ムアニを投入。

残り時間の少ない中、

なんとか流れを引き寄せようと試みるが

大きな効果は得られず、

アルゼンチンの2点リードで前半は終了。

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45分間を通じてほぼ主導権を握り続けたアルゼンチン。

まさに完璧とも言える前半だった。

一方のフランスは決定機どころか、

1本のシュートすら打てない状況。

大幅な選手交代とデシャン監督の采配で反撃の糸をつかみ、

前回王者の意地を見せられるか。

試合は怒涛の後半へと続く。

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