FIFAワールドカップ 思い出のBest Bout カタール大会③

カタール・ワールドカップ 宣材写真 サッカー サッカー
数々の名勝負を生んできたFIFAワールドカップ

【10】最高の舞台

世界最大のスポーツイベントと言われる

サッカーのワールドカップ。

その決勝で相まみえるのは、

ヨーロッパの優勝候補フランスと、

南米の優勝候補アルゼンチン。

ともにエースは得点王争いをしている

若獅子エムバペ と 神の子メッシ。

試合は互いに点を取り合う展開からの延長戦という

これ以上ないシチュエーション。

最高の舞台は整った。

残すは延長前後半の30分のみ。

両チームの選手たちは

どんなプレーを披露してくれるのだろうか。


延長前半開始からアルゼンチンが2人目の選手交代。

右サイドバックの モリーナに代わり、

同じサイドバックの モンティエルを投入。

後半の終盤からスクランブル体制で

ほぼ3トップだったフランスは、

フォワードのテュラムを左のサイドハーフの位置に下げ、

4-4-2の形でアルゼンチンのサイド攻撃をケアする。

アルゼンチンは攻撃の切り札、

ラウタロ・マルティネスをどのタイミングで使うかに

注目が集まる中、

延長前半のキックオフ。

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95分、フランスが5人目の交代。

これまで攻守に貢献していた IHラビオに代わり、

DFフォファナを投入。

後半終了とともに 一旦クールダウンした影響からか、

序盤は両チームゆったりとした展開。

フランスは相手ゴール付近でのセットプレーが続くが、

これを活かしきれない。

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102分、アルゼンチンは更に2人の選手交代。

(CFアルバレス→CFラウタロ・マルティネス、IHデ・パウル→DMFディフェンシブ・ミッドフィールダーパレデス)

点取り屋のラウタロ・マルティネスを入れて

得点を狙いに行くと同時に、

パレデスをアンカーの位置に据え、

疲れが見える中盤の安定化を図る。


105分、アルゼンチンのチャンス。

中央でボールを受けた STメッシが

前線に上がった IHマク・アリステルとのワンツーで中央突破。

戻ってきたボールをゴール前でフリーになっていた

CFラウタロ・マルティネスにラストパス。

ラウタロが右足で狙うが、

カバーに入った CBウパメカノがこれを必死にブロック。

ボールがこぼれたところを

上がってきていた SBモンティエルがボレーで狙うも、

CBバランの頭に当たってゴールならず。

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105+1分、アルゼンチン。

中盤左サイドでボールを奪った WGアクーニャが

ゴール前にロビングのパス。

これに CFラウタロ・マルティネスが反応するが、

ここも 鉄壁のCBウパメカノのカバーリングで事なきを得る。

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ここで延長戦前半が終了。

残りは延長後半15分のみ。

一瞬も目を離せない試合展開だ。


【11】延長後半 またもや劇的な展開

延長後半の107分、

アルゼンチン、右サイド深くからのスローイング。

ペナルティエリア内で受けた STメッシが

左足でシュート。

低く抑えられたシュートは枠を捉えるが

GKロリスに阻まれる。

この時間帯になっても

積極的にゴールを目指すアルゼンチン・イレブン。

その積極性が、

再び試合を動かす。

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108分、再びアルゼンチン。

右SBモンティエルが前線にロビングでのパス。

ペナルティエリア手前で受けた CFラウタロ・マルティネスが

右足アウトで落としたところを STメッシが拾い、

中央に上がっていた IHエンソ・フェルナンデスにパス。

エンソ・フェルナンデスはワンツーを貰いに来たメッシではなく、

ディフェンスラインのギリギリで抜け出すのを虎視眈々と狙っていた

CFラウタロ・マルティネスに絶妙なスルーパス。

メッシへのリターンを警戒していたフランスの CBバランは全く反応できず、

フリーでボールを受けたラウタロが

ニアサイドに右足で強烈なシュートを放つ。

ポジション少しづつ修正しながらコースを消していた GKロリスが

素晴らしい反応を見せるが、

余りの強烈な一撃にボールが正面にこぼれる。

ここに走りこんでいたのが 千両役者のメッシ。

利き足ではない右足ですぐさま反応し、

バウンドした難しいボールをダイレクト・ボレー。

右サイドからカバーリングに入っていた フランスの右SBクンデが

ゴールの中からこれを蹴り出すも、

ボールはゴールラインを明らかに超えており、

アルゼンチンが再びリードを奪った。(108分、3-2)

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両チーム疲労の見える中、

ついに土壇場で勝ち越したアルゼンチン。

残る時間はアディショナルタイム含めて15分程度。

これで勝負ありかと思われたが、

まだ勝負は完全には終わっていなかった。


113分、

フランスは負傷した CBバランに代えて

同じポジションの CBコナテを投入。

徐々にタイムアップが迫る中、

コーナーフラッグ付近で

老獪な時間稼ぎを見せるアルゼンチン。

一人一人のインテンシティの高さにも驚かされるが、

何よりも驚異的なのが

その個人戦術の高さと判断力。

今何をすべきか、どうすればチームを勝たせられるかということが、

根っから身体に染みついているかのようだ。

ダーティーな部分も含めて‶南米らしさ″とするならば、

今大会のアルゼンチンこそが、

それを最も体現しているチームと言っても

過言ではないだろう。


116分、

アルゼンチンは IHマクアリステルを代えて

長身のセンターバック CBペセッラを送り出す。

これは終盤のフランスのパワープレイを見越しての交代と見られた。

しかし、それが身を結ぶ前に

再びスコアが動く。

選手交代直後のフランス右からのコーナーキック。

WGコマンの右足でのクロスはアルゼンチン・ディフェンスに弾かれるも、

こぼれたところに待っていたのは

エースのエムバペ。

右足でインフロント気味に蹴ったボールは、

ブロックに入った SBモンティエルの右ひじに当たって弾かれる。

モンティエルの腕は体から離れていたため、

これにレフェリーはペナルティキックの判定。

キッカーを務めるのは、

2日後に24歳の誕生日を迎える

フランス稀代のストライカー エムバペ。

フランスの命運と自身の単独得点王がかかるペナルティキック。

重圧のかかる中、放たれたシュートは、

GKエミリアーノ・マルティネスの逆を突いて、

自身の1点目のPKと同じ

ゴール左下のコースへ突き刺さった。

エムバペが決勝戦でのハットトリックを達成するとともに、

フランスが再び同点に追い付く。(118分、3-3)

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決められた エミリアーノ・マルティネスが呆然とする中、

喜びを爆発させるフランスの選手たち。

きっちりと低く強いボールを蹴り込む技術もさることながら、

この場面で1点目と同じコースに決めきる強靭なメンタル。

「性格にムラがある」、「プレーが独善的」などと

批判されることも多いエムバペだが、

やはり才能だけではなく、

精神面でも超一流のストライカーであることを

証明する試合となった。


同点となった後も両チームの攻防は続く。

中盤でプレッシャーがかからないため、

ゲーム自体がオープンな展開となり、

両ゴール前での場面が増えてくる。

試合はキックオフから120分が過ぎ、

ロスタイムは3分の表示。

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ここで フランス、アルゼンチン共に最後の選手交代。

フランスは SBクンデに代えて DFディザジを投入する。

アルゼンチンは SBタグリアフィコ に代えて STディバラを投入と、

PK戦を見据えた上での選手交代。

もう残すところは数分。

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終了間際の120+2分、アルゼンチンの攻撃。

中央の STメッシからの浮き球でのスルーパスに

CFラウタロ・マルティネスが抜け出し決定機かと思われたが、

これはオフサイドの判定。

その1分後、

今度はフランスが決定機を迎える。

GKロリスの自陣からのキックを アルゼンチンCBオタメンディが跳ね返したボール。

これをフランスの CBコナテが拾い前線に放り込む。

ディフェンスラインが揃わずオフサイド崩れの形になったところを、

CFコロ・ムアニが抜け出しゴールキーパーと1対1。

後ろからのボールを右足で振りぬくも、

GKエミリアーノ・マルティネスが懸命に伸ばした左足に当たって

弾き返される。

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すぐさま反撃に転じるアルゼンチン。

右サイドでボールを持った STメッシが

オーバーラップしてきた右SBモンティエルにスルーパス。

ペナルティーエリア右からのクロスに

CFラウタロが頭で合わせるが、

これも枠の外に外れてしまう。

息をもつかせぬ展開に、

場内のボルテージも最高潮に達する。

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120+4分、

左サイドのスペースに走りこんだ WGエムバペ。

タッチライン付近から CBロメロをかわしペナルティーエリア内へ。

カバーに入った DMFパレデスも抜き去り

ゴール前に侵入するも、

先ほど入ったばかりの STディバラが左足で大きくクリアし

シュートならず。

これがこの試合最後のプレーとなり、

レフェリーの笛が120分の激闘の終わりを告げる。

最後までどちらに転んでもおかしくない目まぐるしい展開。

まさにワールドカップの決勝に相応しい

サッカー史に残る試合となった。

後は両チーム5人ずつによって行われれるPK戦によって、

世界王者が決することとなる。

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