FIFAワールドカップ 思い出のBest Bout カタール大会③

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数々の名勝負を生んできたFIFAワールドカップ

【7】いまだシュート0本のフランス

後半もアルゼンチンのペースで試合は進む。

49分、

中盤で CBロメロが鋭い出足でインターセプトしたボールを

STメッシが中央で受け、

左サイドの WGディ・マリアへ。

ディ・マリアからの逆サイドへのクロスに

走りこんだ IHデ・パウルが右足ボレー。

これはゴールキーパーに阻まれる。

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59分、60分にも

シュートチャンスを迎えたアルゼンチン。

フランスはこの時間帯まで公式記録でのシュートは0。

ここまでは完全にアルゼンチンが試合を支配している。

まさにワンサイドゲームの様相を呈してきた。


64分、

ここでアルゼンチンが初めての選手交代。

この日2得点に絡んだ ディ・マリアに代えて、

同じく左利きの MFアクーニャを投入。

スタメン起用に見事に応えたディ・マリアはここでお役御免。

フレッシュな選手を投入して攻守に強度を保ちたいという

スカローニ監督の狙いだろう。

しかし この交代以降、

アルゼンチンは左サイドからの突破という

攻撃の起点を失ってしまい、

フランスが徐々に息を吹き返すこととなる。

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67分、

ここまでなかなかボールに絡めなかった IHグリーズマンが

中盤からプレーメイクに加わって、

左サイドに展開。

ワンツーで抜け出した 左SBエルナンデスの速いクロスは

アルゼンチンディフェンダーに阻まれる。

これで得た左コーナーキック。

キッカーはグリーズマン。

ニアサイドに精度の高いクロスを上げるも

CFコロ・ムアニのヘディングは枠の外。

71分、フランス。

WGエンバペが左サイドからカットイン。

IHラビオとのワンツーがディフェンスに阻まれ、

撥ね返ったボールが再び足元へ。

そのままペナルティエリアに侵入し、

右足でのシュートを放つが

これはポストの遥か上。

フランスはこれがこの試合初めてのシュート。

徐々にアタッキングサードに近い場所での

プレーが出始める。

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少しづつ疲れが見え始めてきたアルゼンチンに対し、

71分、

フランスは二人の選手交代で

更に流れを引き寄せようとする。

(SBエルナンデス→SBカマビンガ、IHグリーズマン→WGコマン)

フランスが ここからゲームの流れを一気に引き寄せる。


【8】フランス 反撃の狼煙

フランスは、カマヴィンガを左サイドバックの位置に配置。

サイドアタッカーのコマンを右サイドに据え、

よりサイドからの攻撃的な役割を与えて

反撃を試みる。

これにより 左からエムバペ、右からはコマンという

サイドアタックの起点が出来る。

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そんな中、79分、

左サイドでボールを奪ったフランス。

後ろからのボールを WGエムバペがスペースに蹴り出し、

自ら追い付こうと猛ダッシュ。

少し流れたボールが、

前に位置していた CFコロ・ムアニと CBオタメンディとの間で

ルーズボールとなる。

先にボールに触れたコロ・ムアニが勢いそのままに

ペナルティエリア内にドリブルで侵入。

何とか体を入れて抑えようとしたオタメンディの腕が

コロ・ムアニの肩にかかってしまい、

倒されて フランスにペナルティキックの判定。

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フランスにとっては千載一遇のチャンス。

蹴るのはもちろん エースのエムバペ。

右足で放たれたシュートに GKマルティネスが反応するも、

ゴール左隅にコントロールされたボールは、

キーパーの手を弾いてネットに突き刺さった。(80分、2-1)

苦しんで苦しんで

ようやくフランスが1点を返した。


【9】あっという間の同点ゴール

失点後すぐにゲームを始めるアルゼンチン。

中盤でボールを持った STメッシに対し、

後ろからプレスバックした WGコマンが上手く体を入れて

ボールを奪取。

上がってきた IHラビオにボールを預けると、

ラビオは左サイドのにいる WGエムバペに浮き球のパス。

エムバペがこれを頭で落とし、

WGテュラムとの空中でのワンツーで空いたゴール前のスペースに走りこむ。

シュートにはやや遠い位置に見えたが、

エムバペは落ちてきたボールを

滑り込みながら右足でダイレクトボレー。

上手く地面に抑えられたボールは、

ワンバウンドの後、反応した GKマルティネスの左腕を弾き、

ゴール右に吸い込まれていった。

ついフランスが同点に追い付いた。(81分、2-2)

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交代で入ったコマンの守備意識と

エムバペの個人技が生んだ見事なゴール。

失点の際、エムバペのマークに付いていたのは 右SBモリーナだったが、

エムバペが頭で落としてすぐさま反転したことで

一瞬で裏を取られてしまい、

CGオタメンディのカバーも間に合わなかった。

アルゼンチンにとっては痛恨の失点。

惜しむらくは 最初の失点の後、

勢いに乗るフランスに対し、

時間を使うことなく

すぐに試合を始めてしまったことだ。

少し間合いを取ってキックオフを遅らせて、

一旦落ち着く時間と選手間の意識の共有が図れていたら、

防げていた失点だったかもしれない。

ここまで 小憎らしいほどに老獪な試合運びを見せていたアルゼンチンだけに、

悔やまれる場面だ。


90分を経過し、

試合はアディショナルタイムへ。(+8分)

90+3分、

フランスの左サイドで SBカマヴィンガがボールを奪取。

このボールを受けた WGエムバペが中にカットインして、

ペナルティエリアの外から右足でシュートを放つも、

これはアルゼンチンのディフェンスに当たってノーゴール。

後半途中まではシュートの形すら作れなかったフランスだが、

この時間、流石にアルゼンチンの寄せも緩くなってきおり、

アタッキングサードでの仕掛けが増えてくる。

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続いてのフランスのコーナーキック。

WGコマンのインスイングのキックはキーパーに弾かれるが、

それを拾ったフランスは左へ展開。

再びボールを受けたコマンは、

縦への突破を試みる。

ペナルティエリア付近で足をかけられるも、

ボールは SBカマヴィンガの足元へ。

これをマイナスの位置にいた IHラビオに落とすと、

ラビオは左足で抑えの効いたシュートを放つ。

至近距離から放たれたシュートに GKマルティネスは反応するが、

ボールが目の前に50センチほどこぼれてしまう。

こぼれ球に詰めようとする CFコロ・ムアニ。

ボールとコロ・ムアニの間にいたのは

アルゼンチンのCBロメロ。

流れを断ち切るにはコーナーキックにはしたくない。

しかし、タッチラインに逃げる余裕もない。

そこで、このインテリジェンス溢れるディフェンダーは、

ひざを地面に付けて、

膝でボールを外側に押し出すようにして

ゴールキーパーに返すことを選択。

GKマルティネスはこれを両腕でキャッチして

難を逃れた。

ルール上、フィールドプレーヤーが足でキーパーにボールをパスした場合、

キーパーは手で扱うことは出来ないが、

ひざももでのものは含まれない。

この場合、ロメロの戻したボールは膝でのパスに当たるため、

キーパーはボールを手で扱うことが出来た。

ロメロの瞬間的な判断力が光った

頭脳的なプレーだった。


試合は攻守が目まぐるしく切り替わるオープンな展開に。

90+7分、

アルゼンチンの攻撃。

左サイドの CFアルバレスから、IHデ・パウル、STメッシとボールが渡る。

中央やや右寄りで受けた、メッシには得意の形。

中に切れ込んでディフェンスを一人かわすと、

左足での強烈なシュート。

しかしこれは GKロリスの正面。

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その後も両チーム得点は生まれず、

試合は同点のまま90分を終え、

ついに延長へと突入する。

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