FIFAワールドカップ 思い出のBest Bout 北中米大会②

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今回も様々なドラマを生んだ FIFAワールドカップ

運命の45分間(後半)

【5】ブラジルの選手交代と微調整

後半スタート時にブラジルが選手交代。

(IHルーカス・パケタ → CFエンドリッキ)

これにより CFマテウス・クーニャが少しポジションを下げ

トップ下のような役割を担い、

エンドリッキがセンターフォワードの位置に入る。

WGハイアンと WGヴィニシウスを明確に両サイドに張らせ、

ワイドに展開することで、

日本のコンパクトな守備ゾーンを広げて

攻略しようという意図だ。


52分、ブラジルのビッグチャンス。

ディフェンス・ラインでのパス回しから、

右サイドの SBダニーロにボールが渡り、

右足での正確なクロスが DMFカゼミーロに入る。

カゼミーロはこれをヘッドで狙うも、

GK鈴木ザイオンが間一髪 両手で弾き返す。

前半、カゼミーロがゴール前に飛び出してくるシーンは

ほとんど無かった。

ここにきて ブラジルが

ギアをだいぶ上げてきているようだ。

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54分、ブラジルが

この試合最大の決定機を迎える。

WGハイアンが、右サイドから

左足でインスイング気味のクロス。

ファーサイドのポケットに上がってきていた

SBドウグラス・サントスのヘディングでの折り返しを、

DMFカゼミーロがダイビングヘッドで合わせる。

GK鈴木ザイオンがクロスに釣り出されてしまっていたため、

ゴールキーパーが不在の日本ゴール。

万事休すかと思われたが、

ゴールライン上でカバーに入っていた CB冨安が

顔面でこれを防いで、何とかクリア。

日本、再び危ないところで失点を免れた。


ブラジルのチーム全体での巧みなパス回しと、

WGヴィニシウスや WGハイアンらが1対1を仕掛けることにより

守備のブロックが全体的に下げられてしまう日本。

アタッキング・サードでの出し手へのプレッシャーが全くかからず

フリーでクロスが入るため、

決定的な場面を何度も作られてしまう。

日本は1トップで、

ウィングバックもディフェンス・ラインに吸収されてしまう中、

中盤も無意識的に下がってきてしまい、

べた引きのまま、ほぼ2ラインで守っている状態。

前半は出来ていた前からのプレスは

全く機能していない。

カウンターからの攻撃も単発で、

そうなると あとはどこまでブラジルの猛攻を耐え凌げるか、

残り時間との勝負になってくる。

アジアや北中米の弱小国相手なら、

それでも何とか守り切ることも出来るかもしれない。

しかし、相手は強豪ブラジル。

タレントが小粒になったとはいえ、

選手全員がサッカーを理解し、

ここぞというところで全力を出してくる。

ずる賢いという意味だけではなく、

そういった部分での 「マリーシア」が

選手一人一人の身体に染みついているのだろう。

そんな中、遂にブラジルに得点が生まれる。


【6】アンチェロッティの5バック対策と、日本の弱点

後半に入り、左サイドで再三1対1を仕掛けていた

WGヴィニシウス。

前半はピッチ中央寄りにポジションを取ることも多く、

日本はその都度 WB堂安と 右CB冨安でマークを受け渡しながら

対応していたのだが、

後半、ヴィニシウスがタッチライン近くに位置し、

ウィングプレーをし続けることで、

日本は常にダブルチームで対応せざるを得ない。

ヴィニシウスに二人引き付けられることで、

彼が抜けきらなくても、

後ろにいる選手が余裕を持ってプレーできるスペースが生まれてくる。

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そんな状況の中で、

56分のブラジルの攻撃。

WGハイアンの右サイドからのクロスが

左サイドに流れる。

これを拾った WGヴィニシウスが

ゴールライン付近ペナルティーエリア手前でドリブルを開始。

WB堂安が対峙し、その後方には

IH伊東純がカバーに入る。

2人引き付けたところで、

ヴィニシウスは後方にいる CBマガリャンイスにバックパス。

これをフリーでもらったマガリャンイスは、

ワントラップの後、

正確な左足で対角線上に絶妙なクロスを上げる。

右サイドのポケットを狙ったクロスは、

三度みたび ペナルティーエリア内に侵入していた

DMFカゼミーロの頭へ。

至近距離からのヘッドに GK鈴木ザイオンは反応出来ず、

遂にブラジルが同点に追い付く!(1-1)


前半の終盤辺りから

ブラジルの早目のクロスが増えていく中、

得点には繋がらなかったが、

再三に渡り質の高いクロスを上げていた

CBマガリャンイス。

大型のセンターバックながら、足元の技術も高く、

この試合、繋ぎの局面でも存在感を示していた彼が、

遂に試合を動かす大仕事をやってのけた。

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後半に入り積極的にゴール前に顔を出していた

DMFカゼミーロにとっても

自身の価値を証明する値千金のゴールとなった。

年齢からの衰えも危惧される中、

ここぞという時の集中力と大胆な攻め上がりで、

王国を救う見事な同点ゴールを奪って見せた。

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もっとも 名将アンチェロッティにとっては

必然のゴールだったようだ。

後半開始と共に、両ウィングの位置をワイドに展開。

1対1で勝負をさせ、相手が引いたところで、

5バックの弱点であるボランチの横のスペースを活かし、

右はダニーロ、左はマガリャンイスといった良質なクロサーに

対角線上のポケットにクロスを上げさせ、

両センターバックの背後を取る作戦。

しかも、そこに飛び込んでいくのは、

ヘディングの強さに定評のある

フィジカル・モンスターのカゼミーロ。

日本は度重なるクロスにラインを押し上げることが出来なくなり、

前線でキープも出来ないため、

ゴール前に引いて守るしか選択肢がなくなってしまった。

最後の局面でカゼミーロに背後を取られてしまった

CB伊藤洋のポジショニングなど、

個々に責められる点はあるだろうが、

いずれにしても 日本が失点するのは

時間の問題だっただろう。

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